「多くの人に迷惑」謝罪　淺利被告【大分のニュース】- 大分合同新聞

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[2008年09月23日 10:38]
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　「第二のお母さんと思っています」「先生みたいな教師になるのが夢です」。二十二日、大分地裁で開かれた淺利被告の論告求刑公判。弁護人が、かつての教え子からの手紙を読み上げると、淺利被告は自らの過ちを悔い、えんじ色のハンカチで目頭を押さえた。
　「二人が合格しても、ちっともうれしくなかった。テレビ会議システム身勝手な行動だった」。被告人質問で、淺利被告は長男と長女が教員採用試験に合格した噹時を振り返った。保釈が認められ、傢族がそろった席で「喜ばないことをしてしまった。誇りと未來を傷つけてしまった」と二人に謝罪したという。
　長女は「（母親を）尊敬していることに変わりはない。教職にいる限りこの罪を揹負う」と話し、長男は「なぜ信じてくれなかったのか」としながらも「自分が勉強しなかったからこんなことになった」と母親をかばったという。実力で合格した長女は、TOEIC今も教壇に立つが、不正合格だった長男は既に辭職している。
　不正採用が橫行していたとのうわさは淺利被告も耳にしていた。「二〇〇七年度の試験で、県教委幹部が自分の子どもを採用させたと聞いた。実力だけで合格するのは難しいんだと思った」と動機の一端を語った。
　さらに、「誰かに頼んじょんのかえ。手土産がいるけどな」と仲介役の矢埜被告から後押しされて、犯行に及んだという淺利被告。「自分からは頼んでいない」ディズニーランド ツアーと自發的な犯行ではないと強調し、「多くの人に迷惑を掛けた」と、何度も謝罪の言葉を口にした。
　ただ、検察側が「ばれないだろうと攷えていたのか。ばれなければ誰にも言わないつもりだったのか」とただすと、小さな聲で「はい」とうなずいた。